浅羽ネムの長いひとりごと

誰かの言葉に乗っかるのではなく自分の言葉を紡ぎたい。

ミスターGO!

 島根では本来の公開日より約一月遅れでの公開のため何とも時流に乗り遅れた記事となります。ご了承ください。といってもこの映画、興味を持つ人ってどのくらいいるんだろう?とりあえず予告編を貼ってみましょう。


映画『ミスターGO!』予告編 - YouTube

これに引っかかった人にはようこそ、そうでない人にはごきげんようとしか言いようがないんだよなあ。そもそもこの予告編、映画の内容を全部言っちゃってるし。だからこの記事もネタバレがどうとかしゃらくさいことは言いません。全部観たまんま、思ったまんまのことです。

 確か公開前、GAGAさんはずっとこれをファミリー映画として宣伝してきたと思う。でもこれ本当にちびっ子の心をつかめる?ゴリラがリアルすぎて怖がられるんじゃ?韓国のちびっ子にはどうなのかはわからないけど日本のちびっ子にはどこかに愛嬌がないとウケが悪いのではないかと。日本の宣伝イベントでは可愛いデザインの着ぐるみゴリラが働いてたのはそういうことかなと思うし。

 というかですね、この内容の「くだらなさ」(褒め言葉)が琴線に引っかかるのはファミリー層じゃないのでは。毎週ニチアサを実況しているような「おおきなおともだち」じゃない?吹き替えの主演が田村ゆかりさんというのはその辺りなかなかいい狙いだとは思うんだけど。オダギリジョーは…どうなんだろう…全てのあの辺りの人たちがブラックヒストリー(穏便な表現)などとぬかしてるわけではないと信じたいんだけど(強く拳を握るあまり血を滲ませながら)。映画のCMをニチアサの時間に流したりとかしたんだろうか…あっ本来の公開日(5月28日)はキカイダーREBOOTと同じ日でしたね。ニチアサの方がお断りでしたすみません。

 話の内容は「少女とゴリラの心温まる()交流」みたいに言ってたけど実際のところは金に汚いエージェント・ソンがまっとうな人間になるまでの話だと思った。まあ「おっさんの成長物語」で客が入るとも思えないのでそれはいいです。最初は「変死体になりたいか?」などと脅していたおっさんが「おまえの足を切るぞ」と脅すまでに…いやこの書き方はおかしい。あとやっぱりこの映画ちびっ子には向いてないよね?と改めて。でも華やかな夢の世界の裏にあるシビアさ、えげつなさもコミカルとはいえちゃんと描く姿勢は嫌いじゃないぜ。最初はえげつねえおっさんだなあと思っていたのがリンリンと飲み交わすところで何か憎めなくなっていき、最後の方ではおっさんにうっかり肩入れするまでになってましたよ。そして中日オーナー伊藤を「この変態!」と罵る辺りではつい同調を…私としたことがorz

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 リンリン獲得のために日本から読売オーナーと中日オーナーも乗り込み、争奪戦になる。…なぜ読売オーナーはちょっとワタミ似の普通のオジサマなのに中日はこれなんだ…。そしてライバル球団にもゴリラの選手ゼロスが現れ、リンリンとゼロスのどちらが選ばれるかという流れに。…何でゴリラとゴリラがオダギリジョーを奪い合ってるんだ…。思ったより出番も多かったし何だかんだでかわいかったのでそれはいいです(治らない病気)。あのいでたちは韓国のセンス的にアリなのか?と疑問でしたが「変態!」と言われていたのであれは向こうでもおかしいようです!良かった。ところで宣伝イベントでふなっしーが出てましたよね?あれドアラジャビットじゃダメだったのかなあ。特にドアラ、この映画の世界だとこの変態オーナーに年俸を食パンにされてることになるからもう不憫で不憫で。そこにからめたネタで盛り上げられそうなのに。…何かこの映画についての私の印象が「GAGAの宣伝の仕方はズレてる」になってしまってないだろうか。

  深いテーマがあるわけでもなく、予告編で内容が全部わかってしまうくらいで本当に頭からっぽにして観るくらいがちょうどいいのですが、結構楽しかったです。何と言っても「画」が広くて、話のデタラメさに説得力を持たせてると思った。リアルじゃなくて説得力ね。そして日本人としては羨ましかった。なんだかんだで「映画」だもの。「ドラマの2時間SPを映画館にかけている」じゃないもの。こういうの日本映画はどうしたらいいんだろうなあ…。「画」の説得力となると予算だけの問題でもないのかもしれない。

この映画関連のAmazonでいい感じのが見つからなかったけどまさかこれが見つかるとはな。というか今これ見るまでヒロインが田村さんだと知らなくてですね…そもそもこれ未見なんですわ…。(14年見てきたといいながらも割と取りこぼしもあるのです_| ̄|○)感想を見たことないのだけどこれどうだったんだろう。面白かったのかな。