120年前、深志博士が恋をしたサキさんのためにその怪物は甦った。だが怪物はサキさんを死なせてしまい、以後誰も傷つけたくなくて人とは関わらずに生きてきた。流れてくるラジオ番組だけが彼と世界との接点。偶然なのか運命なのか、サキさんの子孫の津軽さんと出会うことで彼の世界は広がっていき、人間のエゴや無知に傷つけられながらも他人を傷つけずに済む方法と世界と繋がれる理由を見つけてこれからも生きていく、それはこんな温かくも悲しく、そして少しエグい物語。
前に3話までのところで感想を書いていたけど正直言ってあれから少しずつ「自分の観たいのはこういう展開だったっけなあ…」と思うことが増えていた。山から連れてきたのは津軽さんなので深志さんに人間のいろんなことを教えるのは彼女だと思っていたらそれはほとんど稲庭先輩が請け負ってたので混乱があったのだと思う。その上原因が嫉妬とはいえ深志さんを追い詰めたりぶつかったりするのも先輩なので「三角関係と聞いていたが男同士のブロマンスになってたでござる」*1 となり、事前のプレゼンと実際の運用が違いますよ⁉と思ったりした。
そんな戸惑いがありつつもシザーハンズやキカイダーのような終わり方じゃなく深志さんがこれからも世界と関わっていられるエンドで良かった。このドラマでこの2作品みたいな終わり方だとかわいそうな深志さんが人間のエゴに振り回されるだけの残酷ショーになってしまうから。
あのラストなら全く老けてない深志さんとおばあちゃんになった津軽さんの画が欲しかったところだが実写ドラマはそういうのが難しい状況があったりするのだろうと思いながら想像で描いてみた。