浅羽ネムの長いひとりごと

誰かの言葉に乗っかるのではなく自分の言葉を紡ぎたい。

ウルトラマンオーブ THE ORIGIN SAGA 9~最終話

youtu.be

え、えーと、丸く収まって無事解決しましたね!ええ!レジェンドたちも活躍してましたね!初めてのお借りしますも出てきましたし!うん!…なのにどういうわけかこれすっげえ辛いな???私はダイナ・ガイア完走、コスモス途中リタイアである程度の記憶はある(ただ約20年前のことなので結構あやふや)からまだ戸惑いで済んでるけど、これもしかして新世代、特にオーブしかウルトラを知らない立場の人にはガイさんとレジェンドたちがひどい人に見えてたりしないか心配になってきたんですが。ただ私はこのシリーズ楽しめました。心に闇を抱えた人の存在をちゃんと見つめてくれていたから。

平和を守るために力を行使する矛盾。それはこちらとしても長いこと気にかけていることだし*1 かといって確実な正解があるならとっくに世界をもっと優しいものにできてるはずだし、ドクターサイキの「全ての生命の意志を統括する」っていうのは一つのやり方ではあるのです。狂ってるけど。なおたぶんこれに近いことをやりたかったのだとは思うけど画ヅラが何か面白くなってしまったのが仮面ライダーゴーストのアデルクソコラグランプリ…。私サイキの妙なクセの強さ好きだなあ。ネタキャラになるかならないかギリギリのところだねえ。藤宮にちょっと理解してもらえて喜んでたら結局バッサリ斬られるところがツボだったww

結局人はどれだけ苦しくても理想を曲げてしまうことなく立ち向かっていくしかない。ああそうだ、ウルトラはいつもそうなんだ。“優しさを失わないでくれ。弱い者をいたわり、互いに助け合い、どこの国の人たちとも友達になろうとする気持ちを失わないでくれ。たとえその気持ちが何百回裏切られようとも。それが私の最後の願いだ。” なので人間たちは何度脅威に遭っても諦めない。ウルトラマンはそんな人たちの最後の希望の光。f:id:asanem800:20171013152120j:image

だけどその光が生んでしまった闇があった。

いやほんと…全編通して思ってたことだけど…ガイさん…誇り高き戦士相手に手加減する(5話)とか「ミコットのことは俺だって悲しいよ!」(7話)とか無自覚にジャグさんに爆弾をちょいちょい投げていてハラハラしてましたよ…。さすがにここでキレていては今後の本編視聴意欲にも影響するので以前TLに流れてきた解説を頼りに生まれたての小鹿(@あまちゃん)なガイさんを想像してプフッwwwとすることで乗り切ってたけどさすがにそんな絵は描けねえよ!!!なるほどな…ハート様のように高潔な戦士が剛くんのようなアイデンティティの危機に陥って…そりゃ皆さんも気にかけるし愛さずにはいられないわ…

asanem800.hatenablog.com

 …ぼくの目には草加雅人とかブレンさんとかあの方面のキャラに見えるんだがなぜフォロワーさんたちは剛くんとかハート様みたいな愛で方をしてるんだ。

あっ。

ただねえ、アスカも言ってた通りこの時点のガイさんはまだウルトラマンになったばかりだからこんなもんかもしれない。心が清らかだからこそウルトラマンになれたってのは間違いなくて、でも清らかすぎて他人の心にできた穴には気づけない。

前にベストコレクション感想でも書いたけど、ジャグさんが光の戦士に対して抱いてしまった闇は自分自身がウルトラに対していつしか持ってしまったモヤモヤにちょっと近いものがあるかなあって思った。限界まで頑張った先にある希望は頑張れなかった人の存在を認めてくれるのか。大人になるとそういうひねくれたことも考えてしまうものだけど、そんな存在を「ないものにする」のと「是非はともかく存在することは認める」のとでは印象もだいぶ違うので、今度はもう少し落ち着いた心持ちでウルトラにつき合えたらいいなと思っている。

   ↓

「黒くなった!」(オダギリジョーの声で読んでください)

ガイさんの心にできた穴はジャグさんを失ったから。オリジンにできた黒い部分はジャグさんの色。この黒を纏うことでずっと2人で旅を続けていく。(フォロワーさんから教えてもらった)闇堕ちしてもガイさんを助けてしまうジャグさんはどこまでも完全には闇に染まれない。ガイさんはジャグさんのことを気にかけてはいるけど宇宙に害なす行動をしてるなら止めなくてはならない。この2人の因縁はこれからも長く続いていく。

f:id:asanem800:20171013152147j:image

…そういえばこの話はルサールカ事件(テレビ本編から100年前)より前の話なのにどう見ても本編と変わらない時代なんだけどどういうこと?と思ってたんだけど要するにオリサガの地球と本編の地球は別の次元なのね?ディケイド他社でも何かやらかしたの???

なお解決はしたけど何かモヤっとしてるのはアマテ様が最後まで「理想を持って突っ走るけど無策すぎて事態を悪化させるだけの迷惑ヒロイン」のままだったってのも大きいかもしれない…。最後の方サイキを諭してるところでちょっと(#^ω^)ピキピキってなってしまった。大河でよくヘイトの対象になる「イクサハイヤデゴザイマスー」のヒロインみたいでなあ。

*1:主にクウガ勢的な気持ちとして