凄くドキドキして放送を待機していました。それはオダギリさん本人がどうこうではなく私自身が特撮ファンの反応を怖がっていることの表れだと思います。ふらりと現れたその人はいつも通りの正直な人でした。
今回のゲストは『仮面ライダークウガ』で五代雄介を演じたオダジョーこと、オダギリジョーさん。彼にとって『クウガ』は黒歴史だという噂も一部にはあるようですが…このあと「聴いて下さい、彼の、本心!」 #怪ラジ #kuuga pic.twitter.com/sPq4hyroUK
— 高寺成紀の怪獣ラジオ (@kaiju_cfm) 2015, 10月 30
ゴーゴーファイブ(1999年)オーディションで暴れた話から開幕(ノ∀`)それで翌年高寺Pがライダーの主役に凄い奴が来たと報告したら「こいつが⁉」と驚かれたwww伝説になってたんかいwww
えーとですね、まず「自分が好きなものを他人が愛しているのが当然なはずはない」から理解しときましょうか。個人的な感覚ですが70年代後半生まれ(ちなみにオダギリさんは1976年生まれで現在39歳)以降の世代だと必ずしも特撮ヒーローを通り抜けているとは限らないと思うんですよ。そのあたりの人の子供時代がちょうど特撮冬の時代ど真ん中で、しかも世に娯楽はいっぱいありまして。オダギリさんは子供の頃から映画館で育ってきたような人だしなあ。この辺に敏感になってしまうのは私が自分の「好き」を強制されてきた子供だった(前回放送分記事の後半部分参照)というのが大きいですね。
本当に当たり前のことなんですが、オダジョーは『クウガ』のためだけに、或いは特撮ファンのためだけに生きている訳ではなく、オダジョーがいいと思うように生きているだけです。僕らが僕ら自身の判断で好きなこと、楽しいことをしようとするのと全く同じように #怪ラジ #kuuga
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五代雄介役のオーディションは難航を極めていました。裏表がなく、自分をしっかり持っていて、面白く生きることを心がけ、有り体を嫌う、生粋の表現者、オダギリとの出会いは正に千載一遇でした! #怪ラジ #kuuga
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【巡り合わせ】「僕が仮面ライダーとかヒーロー物をあんまり好きじゃないとは言え、やっぱりクウガを演るべくした運命を持ってたということは否定出来ないですね」 #怪ラジ #kuuga #オダギリジョー
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聴いてるうちにあまちゃんの鈴鹿ひろ美さんのセリフ「向いてないけど続けるのも才能よ」を思い出したりもした。
オダジョーにとって、今回、改めて触れることになった「前向きで善意に満ち溢れた雄介という人格(人としての在り方)」は、様々な役を実在感を持って表現することを生業とする演技者としては、理想的に過ぎると感じたんだと思います #怪ラジ #kuuga
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『クウガ』という番組自体は子供番組なので、雄介のような綺麗事を体現したような主人公がいても良いと思うのですが、『クウガ』を離れてのオダジョーは、一人の演技者として、人間の持つ様々な感情を演じられなければ通用しないということだと思います #怪ラジ #kuuga
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オダギリジョーだからこその「らしさ」が出ることによって、これまでのヒーロー番組では感じ得ることのなかった人物像が如実に表現されたと思っています。オダギリという人の育ちに、メソッド修得という要素も掛け算されたことで、それは生まれた気もしています。 #怪ラジ #kuuga
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「見栄を切るのは苦手」と言っていたオダジョーが、教会での変身で見せたあの表情。本意とはしないながらも、『クウガ』という作品に向き合い、想いを込めなければ、表現し得ない説得力だと思っています #怪ラジ #kuuga #裏切らない人
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Ep.2の変身シークエンスは、文芸チーム的にはオンエア版よりも、はるかに淡々とした印象で捉えていました。即ち、自然態の雄介が、声を張ることもなく、さり気なく変身する…。当時は思った以上に熱いシーンになったなぁという印象を持ちました #怪ラジ #kuuga
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1話でベルトをつけ、グムンを殴りながら変身する。この時点ではポーズも何もなく体が少しずつ変わっていくのを見ながら五代くんは「変わった⁉」と言う。本格的な変身は2話なんだけど中途半端はしない決意の感情をこめて叫びながら。そのシーンは「見得」とか「様式美」などとはまた別の印象を持つものであり。
因みにEp.4の変身シーンは、渡辺監督の意向で「ヘン〜シン!」系で撮られたんですが、アフレコで、なるたけ「ヘンシン!」に近い印象になるよう修正してもらいました #怪ラジ #kuuga
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よく日本のヒーローの変身ポーズや名乗りは歌舞伎の見得のようなものだと言われていて、それはひとつの様式美です。ただクウガって00年代の新ヒーローという野望があるわけだから昔と同じことをやったら結局時代を変えられないということなんじゃないかと。そういえばこの後はずっと平成ライダーの変身は「へんーしん」(長め)ではなく「変身!」(短め)なんですな。意図せずとも自分色に変えてしまったことになる。
好きじゃないのに決まったことで後悔しながらもやってきて、だけど演技そのものは真摯に、譲れないところは主張したり、アフレコを倒れそうになるまでやったり、そのためにブースに椅子を用意するまでになったり、要はそれって「中途半端はしませんから」ですよね。その向き合い方はとても素敵なプロの姿勢だと思うのですが、「愛している」と言わなければ嫌っていることにされてしまうのでしょうか…?
なんだかんだ言いながらも「みんなの笑顔のため」が嫌いじゃないオダジョーだからこその雄介だったと思います(^-^)b #怪ラジ #kuuga
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人の気持ちを安らげてしまうオダジョー。彼と過ごすひと時は、当時も今も変わりがなく。トゲのある話も、面白く話せちゃうオダジョーからもらえるものは本当に多くあります #怪ラジ #kuuga
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オダジョーは、物創りの人として、「今までなかった幕之内弁当を」と企む仕出し屋の独自のレシピ作りに興味を持っていたんだと思います。そんな訳で、各パートがモザイク状に互いの持ち味を提供し合えたのが『クウガ』だった気がします #怪ラジ #kuuga
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当時あまり特撮雑誌は読んでいなかった私ですが、テレビブロスの特集記事だとかさんま御殿出演とかでオダギリさんの話しぶりを見かけることはありました。いや本当にこの放送と全く変わりなくてwww当然今まで見てきたヒーロー役者さん方のアプローチとは全く違うので「こりゃまた…すげえのが来た…」と驚愕した思い出。だけどこの日曜朝8時の枠とはもともとは宇宙刑事のゴールデン枠(金曜7時半)でした。それが時間帯移動に次ぐ移動で流れ着いたような経緯を見てきていて「今ここの枠は、特撮と言うジャンルは誰が見ているのか」ということをずっと心配していました。その中にひょいと現れた、明らかにジャンルの常識外にいるこの青年はもしかしたら人を呼んでくれるのでは、あの時間に何をやっているのか視聴者に気づかせてくれるのではという希望を賭けたんです。思えばまだ何者でもなかった若手俳優(当時23→24歳)にそんな願いを賭けること自体トチ狂ってるんですが、想定以上の結果を出してくれました。イケメンだのあんなのライダーじゃないだの言われるのはどうでもよくて、この時間に面白いものがあることを気づいてもらえたのが嬉しかった。ずっと上の世代の高い壁ばかり見えていて、その向こうにある青空が見えなかったから。それだけで十分どころかお釣りがくるレベルの働きをしてくれたと考えていたので、それ以上オダギリさんにクウガのためになにかしてもらいたいとは思いませんでした。※ただ、「この人特撮ファンには愛されないんじゃないか…」という確信と心配があり、そんな気持ちで以後のドラマを観ていたのが2、3年くらい。現在は「クウガと五代雄介が好き」な気持ちと「オダギリジョーが好き」という気持ちは心の中の別のフォルダに入ってる感じですね。
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常に正直に話すオダギリさんはそれがかえって誤解を呼ぶという不思議な現象がよく起こるんですが、聞き手が気心の知れた高寺Pで、温かくフォローをしてくれたことでリスナーの皆さんにもちゃんとその真摯な思いが伝わってるようで安心しました。私は過去のいろいろからどうしても特撮ファンの方を怖いと思ってしまうところがありますが、ちゃんと話を受け取ってくれる人も多くいて良かった。暗い雲の向こうには青い空が広がっていました。来週の放送も温かさと笑いと真摯な答えを期待しています。
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