浅羽ネムの長いひとりごと

誰かの言葉に乗っかるのではなく自分の言葉を紡ぎたい。

ここまでのジュウオウジャー&仮面ライダーエグゼイドは⁉

ヘボット!(挨拶)あのアニメは相変わらずわけがわからないよ。それでもこの頃は30分1話完結のアニメとして話がまとまってるようになってきたかもしれない…?いや単に私の脳がマヒしてるだけかもしれない…。

 

壁を乗り越えるみっちゃん、壁を作る大和先生(ジュウオウジャー

バングレイさんの死後、時々サブライターによるギャグ回を挟みつつバドさんやジュ―ランドの秘密も明らかになったりするうちに例えば人間とジューマンとか、支配する者と抵抗する者もしくは恐怖にとらわれる者、そういう違いがある者同士が繋がるのか、拒絶するのかっていうところを少しずつ描いてきてるっぽい…?いやあずっと自分に自信を持てずにいたみっちゃんがついに覚醒しましたよ。良かったねえ良かったねえ(´;ω;`)そしたらまるで入れ替わるように大和先生の気持ちに陰が出てきた。あの大聖人大和先生が…という心配事もありつつ次回は真理夫おじさんが変身しちゃうんですってよ。

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そういうことじゃない。

さていよいよ新番組も発表です。

www.toei.co.jp

 

レーザー、GAMEOVER…(仮面ライダーエグゼイド)

本題に入る前に。私はフィクションを楽しむ場合必ずしも推しキャラができるわけではありません。特撮キャラで私にとって推しキャラと言えるのってジロー(人造人間キカイダー)、おおとりゲン(ウルトラマンレオ)、ドラゴンレンジャーブライ(恐竜戦隊ジュウレンジャー)、五代雄介(仮面ライダークウガ)くらい。…最後に萌えたのって16年前なのかよ私…。ただ推しがいないから物語を楽しめないのかというとそうでもなく、例えばストーリー構成の妙だったり演出の良さだったりを楽しんでることが多いです。また、萌えまで感じていなくてもキャラ同士の掛け合いが面白いというのはあります。…何が言いたいのかというと、ここから書くエグゼイドの感想は人によっては見当違いだったりするかもしれません。どうかお手柔らかにお願いしますm(_ _)m

まずはエグゼイド制作発表会見の模様をご確認ください。

発表されたライダーは3人。(エグゼイド、ブレイブ、スナイプ)

こちらが放送開始前のPV。

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3ライダーとゲンム(この時点では公式は黒いエグゼイドと呼んでいた)が確認できる。そして実はレーザーレベル2がチラッと映っているのだがこれだと観る側は「エグゼイドのバイク」と思い、誰もこのバイクまでもが仮面ライダーだと思わなかったはず。そして何よりも、ここまでずっと九条貴利矢は監察医としか紹介されていない。…今から思えば、放送前から我々視聴者は策にハマっていたんですよ!

ここからの彼の行動と視聴者の心の動きを考え合わせてみると、

  1. 見た目がチャラいな(´・ω・`)劇団EXILEの人という触れ込みがおそらくその印象にさらに拍車をかける)
  2. えっあんたもライダーだったのあたし聞いてない!(゚Д゚;)
  3. わあレベル1ペンギンみたいでかわいい(*´▽`*)
  4. えっ変身はできるけど自走できないって不便www( *´艸`)
  5. えええ嘘つき野郎かよ他の医者も自分勝手な連中ばかりだしこの病院ろくなのいねえな
  6. でもレベル2がバイクだから戦うってなるとペンギンがボコボコにやられる感じになっててかわいそう…
  7. いえーいギリギリチャンバラ―!人型で戦えるよ!やったねきりちゃん!
  8. えっ友達を亡くした過去が…
  9. えっ真実を話したことで友達が絶望して死んだから真相を求めてるのに嘘ばかりついてるの…
  10. 真実を口にしたらまた相手を傷つけそうで怖いんだな…
  11. 彼なりの思いはあるのにこれじゃ誰にも信じてもらえないな…
  12. おいおいすごい蹴りだなEXILEの人マジヤバいっす(※平成ジェネレーションズ)
  13. ゲンムが社長だとみんなが知ったから嘘言ってなかったってわかってもらえたよ!やったねきりちゃん!

ライダーだということを伏せておいて番組中で明かすことで視聴者の心にフックを作り、彼の真意を他の登場人物が知らない状態で視聴者だけが知り、さらに物語の核心にどんどん迫ることで共感を呼ばせていく。これ彼を好きになる人が増えるのも当然の造形だわ。そして「でも物語自体が不穏なところ多すぎるし彼危ないのでは…?」「35話くらいまで生き残れるかなあ」なんて話も出始めていたところだった。あの12話ってなあ、前半がクリスマス特別篇とか言って例年での夏のギャグ回みたいだったし、まるでここから最終章の幕開けみたいでしたよ…繰り返しますがまだ12話なんですよ?

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あえてデフォルメ風の絵で描いた方があの世界観に合ってるのかなと思う。前の感想で「どんなにシリアスな話をしても出てくるのはゆるキャラ」とコメントしたけどたぶん実態はちょっと違う。ゆるキャラ生き死にのシリアスな話をするのがエグゼイドなんだと思う。\レッツゲーム!ムッチャゲーム!ワッチャゲーム!/\マイティジャンプ!マイティキック!マイティマイティアクション!エーックス!/みたいな楽しげな歌が流れる中で、「変身のために特殊な抗体を打ち込んだ医者が」「ガシャットの副作用に侵される危険性をはらみながら」「エネルギーがなくなるとゲームオーバーで消滅するような殺し合い」に挑み続けるというのはシリーズを重ねて規制も増えた中で表現できるグロテスクがあって何か…イイなって…。カラフルの奥に隠れた残酷さは鎧武にも通じるところがあるのであの時の反省点を生かしてやってるのかもしれない。あの当時私が鎧武にどうも乗り切れなかったのって「過去シリーズのオマージュが過剰すぎて引っかかった(若さゆえに調子に乗ってしまったりいろいろ間違える紘汰さんなのに1話のあの子供を諭すシーンがキャラに合わないと思って)」ってのが大きく、エグゼイドは今のところ「あれ?これってもしかしてそうなのかな?でも確信できるほどでもないな?」ってくらいなので引っかかりなく観ていけてる。

この奇妙さって単に物語内だけのことじゃなくて、現時点でこの番組は「悪のおもちゃ会社が作ったおもちゃを現実世界のおもちゃ会社が販売している」というなかなかすごい構図になっているのですよ。私のような心のねじれた大人がネタで言う「秘密結社財団B」が現実のものになっているのです。

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どんなに本編が不穏で深刻でも空気読まずに入り込んでくるこのCMはだんだん「ああ、この奇妙な感じがエグゼイドなんだな」って感覚になってきている。例年起こる「どれだけ話がシリアスに進行しても変身音声がアレなので我に返ってしまう」問題も「だっておもちゃですから!!!これがエグゼイドですから!!!」で押し通してるわけです。いいぞ、この図太さが平成ライダーだ。

そんなわけで萌えは感じていないながらも制作側の本気は感じ取れていて今のところエグゼイドという番組には好感を持っております。このまま最後まで突っ走ってほしいけど最終的にライダー全員五体満足ではいられなさそうでファンの屍累々になりそうだなあ。ところで永夢くんについては適合手術の謎と冬映画で明かされた秘密を考えてみると、死ぬよりももっと厳しい「永遠に死ねない」地獄があるんじゃないかと想定している。中間フォームか最終フォーム登場の頃に倒されて消滅と思いきやびっくりするほどあっさりと元通りになってたりとか。そしてちびっこはエグゼイドすげえ!って言ってて大人たちは青ざめるの。決めゼリフ「ノーコンティニューでクリアしてやるぜ!」が残酷な形で帰って来るのではと思っている。まあ特撮ファンでもないただ立ち寄っただけのゆるい視聴者の戯言にすぎないのであまり重く受け取らないでくださいね。

何しろあの世界ワンダースワンが大人気ってことはおそらく任天堂が存在しないので視聴者の常識が通用しない可能性があるからね⁉