浅羽ネムの長いひとりごと

誰かの言葉に乗っかるのではなく自分の言葉を紡ぎたい。

ウルトラマンタイガ ヴィランの闇、私の闇

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10話は各方面さまざまな感想があると思いますが、帰マン37・38話を観てた人、観てなかった人、そして今回の小田さん(ナックル星人オデッサ)が“あの”ナックル星人なのかどうかの解釈でいろいろ見解が分かれてる感じなのが面白いなーと。直接手を下したのかどうかはボカされてるけど坂田兄妹惨殺事件に関わってるのだったらおまえ何のうのうと47年も生きてんだって感情にはなるやん?でもヒロユキはその事件を知らないし、彼が知ってるのは絵が好きな優しい小田さんだけ。残忍な宇宙人も優しいおじさんもどっちも本当の姿であり、手にかけた心には苦みだけが残る。

ヒロユキの立ち位置はおそらくは視聴者のちびっ子と同じくらいの立場で、“普通”の地球人。彼が出会うのは地球人も宇宙人も“普通じゃない”人たち。その出会いの先に彼が見るものは何か。

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トレギアさんについてはどうも好き派と嫌い派がかなり真っ二つのようで、好き派はこれまでのヴィランを更に煮詰めたようないやらしさと色気にハマってる感じ、嫌い派はウルトラマンとしてあり得ないしこれまでのヴィランと違って陰湿すぎて感情移入できないという感じでまあどっちにしろ制作側の思惑通りって気がしてる(ノ∀`私の場合、本人の心の内がまだ見えないので今のところはどちらでもなく「興味深い」という印象ですわ。闇堕ちの理由はこの先明かされるだろうけどその着地の仕方によって深く刺さるか萎えるかまだどちらとも言えない。

こうね、自分としてはウルトラに対してはいろいろ複雑な感情が入り混じってるというか、「その光の強さゆえに必然的にできてしまった影」のような気持ちが多少あるのです。過去に見かけた「セブンの時代に生まれなかった子供はかわいそう」という文言が今でもずっと心に突き刺さっている。自分の責任ではないことでずっと偽物呼ばわりなのか、どうして憐れみを受けなければならないのか。そういう晴れない闇を持つ自分としてはヴィランたちが「ウルトラマンの光側としての原罪」に突っ込んでいく感じなのが面白いなと毎年思っていて、トレギアさんは最も光り輝くウルトラマンと多くの人が認めるタロウさんにそれやるんだっていうのを興味深く見つめてるところですよ。

まあでも自分の理想としては闇堕ちの理由が明かされはするものの、タイガくんにもタロウさんにも理解されないままドアサで放送できる範囲内の惨たらしい死に方をして視聴者だけがしんみりするやつを希望です!同情できるかはともかくそれはそれとして酷い死に方はしてほしい(`・ω・´)私が見たいのはウルトラマンが責められるところではなく、追い詰められてもなお綺麗事を言い続ける輝きですからな!本当は綺麗事がいいんだもん(他社)

こんなドス黒い願望だけ書いてもアレなので楽しい話もしましょう(ノ∀`)

私は特撮ファンではないので技術とか詳しいことはわからないですが、ニュージェネは街というか車たちが好きです。ウルトラマンと怪獣の対峙の中カンカンカンカンと走っていく電車、崩れる駐車場からなすすべもなく落ちていく車、火がついたまま逃げる車、全て終わった後に怪獣の死骸を片付ける働く車。何か「街の生活」って感じがあって良き。防衛隊が話に出ることがなくなっていく中あれは戦闘機に代わる「人間の戦い」の姿なのかなあと思ってる。