浅羽ネムの長いひとりごと

誰かの言葉に乗っかるのではなく自分の言葉を紡ぎたい。

海賊戦隊ゴーカイジャー レジェンド祭り、そしてたのしいブンドドだった

asanem800.hatenablog.com

最初こんなこと書いてましたけど、確かに34戦隊から少なくとも1人はレジェンドが出ていたのは快挙でしたが、これ、レジェンドが主体な話というわけではないですね⁉︎主役はあくまでも海賊たち、5人の宇宙人と1人の地球人で、それぞれ大切なものを失った彼らが喪失を乗り越えて地球人が大切にしているものを守る立派なスーパー戦隊になる話。その揺るぎなさ、いいと思います。個人的な考えなんですけどねー、現行ヒーローの後ろにはそこで生まれて初めて戦隊なりライダーなりウルトラなりを観る小さいお友達がいるわけでしてー、レジェンドが目立ちすぎたらその子らの遊び場を大人が奪う構図になってしまうんじゃないかと思ってるんですよー。これは自分の初めてのライダーがスカイさんで、少しずつ成長していくうちに「スカイライダーの客演の話をする人はたくさんいたがスカイライダーの話をする人がいない」って事態を目の当たりにしてきた原体験が影響してるんでしょうなー。まあきっと私、自分の時代が目をかけられた経験がなさすぎて客演ってそんなに嬉しいものなのかがよくわからないんです。

そういう自分の事情もあったりして、ゴーカイジャーは徐々にレジェンド祭りというよりも「ブンドドの物語化」という側面で観るようになってました。例えば全員レッドで揃えたり、殿&姫のWシンケンレッドとか、「原典では無理な組み合わせでも自由にできる」ってのが“海賊版”の強みだなあと。レジェンドはまあ、豪華さを添えるくらいの立ち位置。原典を知らなくても海賊たちのキャラが立ってるから楽しく観られる、原典を知っていれば仕込まれたネタに気づいてより楽しいくらいの塩梅が好きです。

 

Q:カーレンジャー回(14話)とジェットマン回(28話)はその見解とはだいぶ違ってないか?

A:原典が独特すぎてレジェンドライターたちを野放しにするしかなかったんじゃないかな…。

 

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ゴーカイジャーの絵」としてこれはアリなのかとは自分でも思っている。

ちなみにこの絵は24話、レジェンド回ではなく浦沢義雄先生によるゴーカイジャーの頭おかしい話からだよ!!!

50話(ラスト直前)の地球人のあり方、イイヨイイヨーと思うタイプです。ヒーローを心の拠り所にする彼らもまた誰かのヒーローであり、そんな人たちのためにあり続けるのがスーパー戦隊。この辺放送年が2011年、東日本大震災が起こった年ってのが関係してるのかな。「がんばれ」っていう応援がヒーローへの激励になるのか、それとも自分の願望の押し付けになるのか、それは状況と書き方次第ってことも考える。ところで宇宙最大のお宝、あれ本当に地球の意志ですかい?八手三郎(概念)では???

いろいろあってレジェンド客演に身構えるようになってしまった当方ですが、ピュアに楽しめて面白かったです。ありがとうございました。きっと戦隊はお祭りとかイベントやショーと相性がいいんだと思う。

本編を観る時には16話と17話の間にこれを挟もう。

まあその…楽しめたからこそ「なぜ現在みんなあんなにオリキャス出演に対して“必死”なんだろう」って疑問はますますわからなくなっちゃいましたね…。呼びかけに応じてくれる優しい人を仕事がないと嘲り、応じる余裕がないほど飛躍した人を裏切り者と罵る人たちのために何かしてあげなくちゃいけないんだろうか、その人たちは何を望んでいるのか、どうしても理解できずにいる。