浅羽ネムの長いひとりごと

誰かの言葉に乗っかるのではなく自分の言葉を紡ぎたい。

ウルトラマンデッカー〜しばわんこは宇宙にもいます〜

正直これまで令和のティガやダイナをやるにあたって何か足りないような気はしていたけどそれは太田愛脚本回という概念”だったと20話を観て思ったものです。人間の進歩、進化していく社会の陰で置いて行かれる者、進めない者の悲しみや孤独。最後浦沢さんがらごんさまに別れを告げて人の世で現代の若者イチカと語り合う展開はティガやダイナ、あとタイガあたりだと別の苦味を伴う終わり方になっていただろうなと思います。不器用にもがきながらも生真面目に前へ進んでいく作風のデッカーだからあの着地点なのだろうと。

まあついでに田口監督が無事に洗脳済みなことも明らかになりましたが。

21話はダイナサプライズ客演回。トリガーでのティガ客演が「シズマ会長の思いが奇跡を起こす!」的なことで、今回のダイナはアスカは出ずに「未来でデッカー(・アスミ)と共に戦っているもうひとりのウルトラマン」としての登場だったのはたぶんいろいろな意見があると思いますが、私は誠実なあり方だったと思ってますよ。

元ネタのジオモス/ネオジオモスはダイナ35・36話「滅びの微笑」前後編(先代GUTS客演回)登場。ただストーリーはむしろ劇場版ティガ&ダイナの成分が多めだったかなあと。人類の急ぎすぎる進化、自信を失う主人公、それでも泥臭く困難に立ち向かう人間たち、諦めない心に呼応して現れる希望の光ですから。あの時折れそうになってしまったアスカが今度は後輩を立ち直らせる立場になりましたよって感慨もあるわけです。

発展に突き進む時その陰で傷を負う者がいる。アガムスは妻レリア(とかわいい柴犬)*1の死が地球人の進化のせいだと激昂している。地球人が宇宙に出たこと、そしてスフィアと遭遇したこと、スフィアと戦う地球人にバズド星も協力したことに確かに関連性はあるとして、それが地球人に全責任があるかというと疑問はある。悪いのはあくまでもスフィアなのだが怒りのあまりそのスフィアを利用してまで地球を滅ぼそうとするのはかなり支離滅裂だ。ただ怒りに取り憑かれた状態で冷静な考えを持てるかというと…。

それはともかくチャンドラーに絶大な信頼を寄せていたという事実は何か面白くなってしまう(ノ∀`)

なぜチャンドラーなのに飛べるのかについては10話でシゲナガ博士が使っていた怪獣操縦のための装置と同じ物をアガムスが持ってたのであれチャンドラーというかネオメガスみたいにペギラ魔改造なんでないかなあと。元がペギラだったら飛べても何の問題もないし、チャンドラーのスーツがペギラのスーツの改造ということに設定から筋を通してる感じでおもろい。

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アガムスはヴィランというか、本人にその適性がないのに憎しみで何も見えなくなって両腕ぐるんぐるんさせてる感じに見えますね。そりゃデッカー・アスミも「あいつを救ってやってくれ」って言いますわ。

えっっっ?後番組はガイアを取り上げるウルクロGではない!?来年の新作はごく自然にニュージェネガイアと思ってたけどニュージェネ10周年の方でいくのかしら。

*1:辻本監督回、柴犬ノルマあったのか…今回はいつものむーちゃんではなく脚本の足木さんのわんちゃんだそうです。