U-NEXTのポイントで視聴。おま県された映画はまず観るまでにものすごい時間がかかるんよ。
あらすじ、相関図など詳しい情報はこちら↑から。タイトル、原題の「蘭心大劇院」の方が合ってたんじゃないかなあ。
時代背景のことに詳しくなくても「人気女優ユー・ジンは実はスパイで、暗号の秘密を掴むために日本の役人を籠絡しようとしている」くらいの理解で大丈夫。でもネットじゃないところでちゃんと歴史も学ぼうね…「加害国としての日本」が描かれてるのを日本で観る機会ってどうしても少ないので…。
ユー・ジンは様々な男の間を渡り歩き、華やかな顔、冷たい顔、拷問された前夫を案ずる顔など多様な表情を見せる。それは男たちを翻弄してるようにも見えるが実は各国の思惑に引き摺られた操り人形に過ぎないとも思う。
常に演じ続けた彼女の真の心、本当に愛している存在にたどり着いたとしても共に生きていける場所は“この世”ではなかったのではないかということをラストシーンでは思ったりした。とにかく説明が少ない作品なのでシーンごとの理解に戸惑ったりもしたけどそれは日本の作品の説明過多に慣れ過ぎているのかもしれない。まああと「そこまで撃たれても案外ピンピンしてんな!?」とは思った。それはそうと中島歩さん演じるボディーガードの梶原がめちゃくちゃカッコよかったんよ。まあその、女スパイって何かセクシャルな方面になりがちだなとは思い、色恋もセクシーもなくただただカッコいい女性アクションが見たいかなとは思ったかも。
なおオダギリジョーさんの古谷三郎についてはそもそも籠絡っていうか利用される役所なので正直“おいしさ”みたいなのは少ない…というかこの作品のみで考えると「特別に悪い人というわけでもないのに悲惨な目に遭いすぎじゃないか…?」とは思うんだが、でも「この時代の中国にいる日本人」って考えると、うん。日本公開が遅れたことでかなり立ち位置が難しくなってませんかこの作品…。