浅羽ネムの長いひとりごと

誰かの言葉に乗っかるのではなく自分の言葉を紡ぎたい。

君とゆきて咲く〜新選組青春録〜第15話「最期の授業」

「総司が肺を病んでいて休ませるしかない」と主張する山南と「総司の不在を敵に知られたら攻め込まれるから隠すしかない」と主張する土方のぶつかり合いが前回の諍いの原因。2人とも沖田のことを総司と呼んでることでもわかる通り「ここの世界線」でも沖田は試衛館組の弟ポジションで大切な存在。だがすっかり大きな存在となった新選組では仲間だからといって甘い対応では済まされない。

その場では山南謹慎→伊東の取りなしによりすぐ解除とはなったものの、決意を決めた山南はもう止まることはなかった。一応ドラマでは伊東が吹き込んだ風な演出にはなってたけど彼が何か言わなくても既に山南は覚悟を決めてしまっていたよなあ。

山南が若き隊士たちに行った最期の授業。それは道を違えた者を斬り捨て排除して突き進む組織の中で人の心を取り戻させること。人を殺める虚しさを心に刻みつけること。

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この授業が隊士たちに何をもたらすのかは次週を待つとして、組!で山南敬助が脱走の罪で切腹することを知っていた私はずっと「この人をオカンキャラにして誰よりも市井の人を思う優しき人と設定するここの制作陣には人の心がねえのか」と思ってたんだけど、むしろ隊士たちに人の心を呼び戻させる立ち位置だったのだなあ。ただこの犠牲があってももう新選組は止まることができなくなってるわけで、その未来にはもう悲惨なルートしか残されていない。あと本当に重い回だとエンディングダンスがなくなるんだな。この先あのダンスをお送りできる余地あるんですか?

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今回は組!だと2週分となります。終わらない内ゲバに疲れきった山南さんと遊女明里との交流が「山南脱走」、隊士たちがない知恵絞ってどうにかして山南さんを助けようとするけど本人は覚悟を決めてしまっているのが「友の死」。「モブしか女性が出ない世界」な君ゆきだと明里を出さずにこういう感じになるのだなと思った。しかしおかしいな、山南切腹の次はギャグ回寺田屋大騒動ではないのか。*1予告を観ると何か深刻なんだが。

*1:それ組!だけの話だよ。