浅羽ネムの長いひとりごと

誰かの言葉に乗っかるのではなく自分の言葉を紡ぎたい。

ウルトラマンブレーザー 第11話「エスケープ」

脚本:足木淳一郎

監督:武居正能

「自分の中に別の奴がいる」とても不安で、だけどあまりにも突拍子もない事態。誰にも相談できない。「別の奴」は言葉が通じてるのか通じてないのかもわからないし何を考えてるのかわからない。それはとても孤独だ。ところで前回のアレはデマーガを刺そうとしたゲント隊長(右手)をブレーザーくん(左手)が止めたってことで確定ですね!

そんな中で突如現れた宇宙怪獣。攻撃は全く効かない。ギリギリまで頑張ってギリギリまで踏ん張ってピンチのピンチのピンチの連続そんな時───来てくれたウルトラマンがこちらの思い通りに動いてくれなかった。

ゲバルガの攻撃が来ることを察知したゲント隊長はアンリ隊員を守るため退避命令を出した。それを思い出したブレーザーくんはゲント隊長を退避させるために動きを止め逃亡、こういうことだな?これまでの戦いを見た感じブレーザーくんは常に「より弱い方の命を守っている」ように思える。それは人間だから守るとか怪獣だから倒すとかいうことではなく命は全て命。そして倒す相手には祈りを捧げる。ただ彼は自分の考えを人に伝えることができないため、守られたはずのゲント隊長はむしろ不信感を持ってしまった。

f:id:asanem800:20230923204352j:imageみんなも「心優しい異形が守った相手に怖がられる」シチュエーション好きだよな!ぼくも大好物やで!ウルトラマンでそれ見られると思わなかったけどよ!

ずっと思ってたんですけどゲント隊長の「俺が行く」って要は部下を危険な目に遭わせたくないってことじゃないですか、だから1話でも全員無事に帰還することが大切と言ってる。でもその「全員」の中に自分を勘定してないように見える。特機団もSKaRDも部下たちみんな有能だし隊長が無茶しなくても何とかなるはずなんですよ、そしてジュンくんのパパは一人しかいないのです。しかし何か背負い込んでしまうこの隊長を守れるのは現状ブレーザーくんだけで、その気持ちくらいはどうか理解していただきたいと思うわけですよ…。

今回は重要回ということもあってかいつもよりセットが密だし絶望の表現が凄まじかった。あとニュージェネの監督で顔のいい男が追い詰められるのを美しく撮れるのは武居監督だと思ってるんですけど(言い方)一人で抱え込んでしまうゲント隊長綺麗でしたわ…。


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ブレーザーブレスのCMでゲント隊長が「いくぞブレーザー!」と言ってるのが作品のリアリティ的にずっと不可解に思っておりました。なるほど今回のゴタゴタを乗り越えた先にあるセリフなのか。

ゲント隊長がここまで苦労してるのを観ながら「ゼットさんあれでもちゃんとコミュニケーション取れてる方だったんだな…」とも思ったものです(ノ∀`)\申し訳ないがおまえは死んだ、ついでにどうやら私もウルトラヤバいらしい/\俺の言葉遣いおかしなところありまへん?/\ウルトラ寂しい気持ちでいっぱいでございます…/