原作未読ながら評判が良いという話は聞きつけていまして、アニメ化されたらAmazonプライム独占配信ということでホームのトップにバナーがあったので内容を何も知らないまま再生してた次第。何というか絵柄がかわいかったので。*1
国力、兵力、武力、それらをまとめる王の力がランキングされる世界。その中で第七位のボッス王国の第一王子ボッジは剣を振るえないほど非力でさらに耳が聞こえず言葉も喋れない。その分感覚が発達しているため避けることと相手の隙を突く戦法は得意だが卑怯だと言われ、王になれる器ではないと周りから蔑まれていた。ある日暗殺を生業とする一族の生き残りカゲと出会い、その心の優しさを肯定された時から彼の運命は大きく変わっていく───
この設定とかわいい絵柄からてっきり80年代ジャンプ漫画みたいな最強の王を決めるトーナメントバトルだと思ってたんですよ。実は登場人物全員の信念が絡み合い、皆ただ愛する人を守りたいだけなのにぶつかり合い、最悪の事態へ突き進んでしまう悲しきダークファンタジーだった。当初ボッジの周りは敵だらけだと思われていたのも本当はそれぞれの感情の行き違いの結果だったという“反転”には驚かされた。あの絵柄で愛情はともかく憎悪、悲しみといった負の感情をあそこまで映し出せるのかとも思うし、あの絵本のような温かい絵柄でないと辛い展開すぎて見ていけないのではとも思うし。そして「力がものを言う世界で頂点に立つのが弱く優しき勇者」というのはやはりカタルシスがありますね。
何気に秋からのフジテレビ深夜アニメが面白いことになってたと思うのは、新枠の鬼滅がまっすぐに強さを求め、ノイタミナの今作は弱い者が自分の戦い方で勝利を掴むという真逆の方向性だったこと。そういえば「鬼滅のすごい作画を大衆が求めすぎるとアニメ制作が破綻する」という懸念の声が上がっていたけど絵はシンプル、説明も少なめ（何しろ主人公が喋れない）なこのアニメもダイナミックで面白かったし結局は物語の力と演出力じゃないですかねえ。
俺たちの王国はこれからだ！で一旦幕引きとなったところでお聞きください「ノイタミナは今年中にうる星やつらを4クールでやることが決まっているので2期があるとしてもだいぶ先です」そんな…そんな…。
あの時、ボッジの眼には広大な海や山、そして輝く太陽が見えていた──。
— 王様ランキング 公式 (@osama_ranking) 2022年3月24日
一方、冥府の王は、オウケンを人間に戻すため、王様ランキングの深淵に迫る!!
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商売上手だな公式！
*1:なお山陰でも放送はされていますが2ヶ月くらい遅れています。地方民にとっては配信が最も優しいまである。
