浅羽ネムの長いひとりごと

誰かの言葉に乗っかるのではなく自分の言葉を紡ぎたい。

ドラマ10大奥 五代徳川綱吉・右衛門佐編

家光の遺言通り次の将軍家綱を支えた有功が去った後の大奥は欲望渦巻く魑魅魍魎の世界と化していた…って玉栄おまえどういうことだよ!!!あんなに有功様有功様言ってたおまえどこ行ったの!!!すっかり生臭坊主になりおって!!!!!…まあもともと有功のためなら何でもやれるところはあったし彼がいなくなった上で将軍の父として権力を持ったらこうなっちゃうのか…と思ってたらどうも有功の名代として褥に上がり子を成したことでその血脈を繋ぐことに躍起になっているようでつまり…仏の有功がとんでもない呪いをかけてしまったということに…。

そんな玉栄=お玉=桂昌院と家光の娘綱吉(徳子)は色狂いと評されている。しかしそれは世継ぎを作る使命のために演じているに過ぎない。本当の彼女は学問が好きなのだが子を成す女にはそんなものはいらない、それよりも見た目を磨き男を悦ばせる術を身につけるべきと父に言われ続ける。そして娘が早逝すると直ちに次の子を作れと急かされる。自らの意志を奪われ子を作る機械のように扱われるのは母と変わらない。月のものがなくなっても髪に白いものが混じりだしても子を産むことを求められるのは何たる地獄か。

そんな彼女の前に現れた右衛門佐は成り上がると口にはするが種馬としての扱いを受けて生き続けてきたという意味では綱吉と似た境遇を持つ。大奥総取締の座に就いた彼は成り上がりを口にしていたが本当は綱吉の苦しみを唯一理解していた男でもあった。

そして幼い頃から常に綱吉の側にいた柳沢吉保。綱吉に対する熱い想いを胸に秘めながらも同性ゆえに正室にも側室にもなれない。だから桂昌院と深い仲となり綱吉に一生仕えると誓う。それは歪んでるとも言えるし、叶わぬ想いを彼女なりの方法で昇華したとも言える。

でも、それぞれの想いが複雑に絡み合ったその結果は。

家光と有功は地獄の中で出会い、その中で彼らなりの幸せを掴んだ。しかしそれは同時に次の世代に対する呪いも生んでしまった。この大奥は死ぬことでしか解放されない地獄。

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原作未読の状態で思うのは、異性に囲まれる作品ってよくハーレムとか羨ましいとか言われるけどここに「世継ぎを作らなければならない」という事情が絡む場合、妊娠しない男が女に囲まれるのは嬉しい状況だろうけど妊娠する女が男に囲まれるのはかなりの地獄なのでは…?ということ。

当たってはいるぜ私。でも当たって欲しかったわけじゃないわ私。

次からは再び吉宗編。女は何よりもまず見た目を磨けと呪いをかけられた綱吉とは真逆の価値観を持つ人である。見かけこそ質素だけど吉宗はカッコいいからな!個人的にはお忍びで城下町に出入りして江戸に蠢く悪を成敗する暴れん坊将軍が観たいけどそういうのじゃなさそうだな!了解!!!

どうしよう直前にやるのがオリバーな犬シーズン3だったら。