浅羽ネムの長いひとりごと

誰かの言葉に乗っかるのではなく自分の言葉を紡ぎたい。

下剋上球児は悲しみを背負う者たちの逆転ストーリー

底辺と罵られる生徒たち、無免許の罪を犯した南雲、冤罪を被せられた山住、ザン高野球部は悲しみを背負った者たちの集まりだった。彼らが一同に集まったことから自信が生まれ、勝ちたいという欲が芽生え、やがて甲子園出場というはっきりとした夢へ繋がっていった。

ところで無免許問題についてはそれ自体は不起訴、外野からのヤジが来るのは予想通りとして、南雲先生と部員たちの信頼が既に出来上がっていたので無免許ジョークが飛び出すくらいだったのは笑った。あと「失敗した者をずっと蹴り続けるのか」というのな、あれ良かった。過ちを犯したら罰を受けるのも非難を浴びるのも仕方ないところはある。ただ被害を受けた者は必ずしも許さなくてもいいけど外野はね、自分を正義だと思ってるヤカラはよくおりますんでね、その拳は本当に振り下ろしていいものなのかは常に冷静に考えないといけません。ただ前半不穏で引っ張り続けた割に後半その辺が急速になくなって爽やかに運んでいくと、その、何か戸惑うのはそう。

とは言いながらも、一つの夢に向かって突き進んで行く姿はとてもアツいもので、大怪我を押して試合に出ようとしちゃうことも、正々堂々とは言えないやり方でも「こいつらを勝たせてやりたい」と思って選択することも、ああわかるなあと思う感じでした。ただその…これはもう仕方のないことではあるけど…白熱する試合の空や空気が…どう見ても秋…まあ特に甲子園球場は夏では撮影に使えないですからなあ…でもそこで「一歩引いた感じ」になり、日曜劇場特有の大仰な感じ*1とは違った効果が生まれて程よい気分で観られたのも確かであり。

f:id:asanem800:20231222205422j:image何とか絵だけでも夏らしさを出したかったけど部員の描き分けには大失敗した感がすごい。

*1:当方、あの大仰な演出とかやたらとボリュームの大きい劇伴とかが脳にキツくて前番組を1話でギブアップした者です…。