浅羽ネムの長いひとりごと

誰かの言葉に乗っかるのではなく自分の言葉を紡ぎたい。

パワーレンジャー(吹替)

自分でも悩ましいところなんだがこれにニチアサカテゴリーはつけた方がいいんだろうか。原形の恐竜戦隊ジュウレンジャーがニチアサ枠だったら強引につけてたところだけどあの当時は金曜夕方だったからなー。

パワレンはもうずいぶん昔に一番最初のジュウレンジャーが元のシリーズをサンテレビで観たことはあった。ただあの時はどうにも乗れなかったなー。これはもうジャパニーズの感性とアメリカンキッズの感性は違うだろうし仕方ないねえくらいに思ってた。

今回この映画を観ようと思ったのは120億円の予算をかけたと聞いたから。そんな莫大なお金をかけた戦隊はどうしても日本では無理だろうなと思いちょっと観てみたいなって軽い気持ちで。結構楽しめました。ただスーパー戦隊の映画というよりは悩めるティーンの青春映画として。

 

言うほど自由の国でもないアメリカのとある街で暮らす若者たち。ちょっとしたことで人気者の座から滑り落ちたり、周りの描く「普通」通りの生き方ができなかったり、未来に不安を抱えていながらも逃げ出す気持ちにはなれなかったり、そんな彼らに何かしら共感を覚えたり愛しいと思えるかどうかがこの映画を楽しめるかどうかの分かれ目だと思う。ええ何というか、スーパー戦隊の映画だと思って観ると肩透かしを食らう可能性が高いかと。前半1時間がほぼ落ちこぼれな5人の描写に割かれている上に最後までずっと変身できないので。ただ彼らが友情を深めていく様子を見守りたい気持ちになれたら結構面白く観られると思う。「落ちこぼれ集団の逆転劇」って王道ストーリーだもんな。あとどこの国でも結束のきっかけが上司の悪口なのは共通なんだなwwwみんなあの壁1回ずつくらいはボコってもいいと思うんやで??

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それはそれとして5人の名乗りがなかったのはショボーンとなったので勝手に描いておきたかった。そして線が多すぎて泣いた。アメトーーク観てたら「テレビシリーズの撮影では現場スタッフに名乗りがなかなか理解されなかったけど歌舞伎の見得みたいなものだと説明してわかってもらえてやるようになった」ってことだそうじゃないの…!そして120億のCG!120億のセット!120億の広く撮れる画に120億の崖に120億の採石場は圧巻でした。ハリウッドにも「あの採石場(みたいな場所)」があるんだ…。なおクライマックスで5人の素顔が見えることについては「まあジャパニーズ戦隊最終回の恒例行事・素面名乗りみたいなものかな」と思いました。

メリケン大獣神って細身だなー。

参考までにオリジナルの大獣神がこちら。

5人の描写にはかなり大きく時間を割いた一方でちょっと魔女リタのキャラが薄かったかなーとは思った。元はグリーンレンジャーだったけど力に溺れて裏切ったってかなりドラマがありそうだしそもそもゾードンのこの説明がどこまで本当なのかわからないし(ひどい)膨らませられそうなんだけどねえ。グリーンレンジャー加入の続編を作る気満々のようだしその時に何かある予定なのかな…いやこれヒットしてるのかコケてるのか人によって見解がバラバラすぎて続編をやれるのかどうかがまずわからんぞ。とりあえず日本国内だけで70億稼ぐのが無理だってのはわかるしなあ。70億って今年の映画ならコナンのレベルですよ?

キュータマ音頭!

キュータマ音頭!

 

アメリカのヒーローが多様性を追求してる一方、ジャパニーズヒーローも毎年試行錯誤しながらやっているのです。「自分」と「他者」との違いを認めたり、わかり合ったり、わかり合えない悲しみもあったり。どっちが優れてる劣ってるとかでなく良いと思うところを取り入れたりここはうちの国では受け入れにくいかなというところはローカライズしたりして刺激し合うのが理想ですかねー。ただ予算と人手は上がらないもんかなー(´・ω・`)パワーレンジャーのエンドロールのあまりの長さに「120億の予算をかけるとはっ…!これほどまでの人員を要することっ…!」と思いましたの。